小久保 「祝清原」の流れ止めた
幸せそうに飛ぶ「とんぼ」を、ひと振りで追い払った。清原の2年ぶりの復活安打でオリックスが逆転した直後。「流れを変えた? 昨日もやけど、今のウチには粘りがあるからな」。ザワザワと異様な雰囲気の漂うドームを鎮めたのは、清原の巨人時代の同僚でもある小久保だった。
8回2死二塁。左腕清水の外から入ってくるカーブを、すくうように左中間に持っていった。同点の適時二塁打。「集中力と気持ちを切らさずに打席に臨めた」。流れを読み切ったベテランの思惑通り、9回に勝ち越しの1点が生まれた。
後半戦の白星スタートを飾った前夜。2点リードの9回の守備、一、二塁間の打球を「回転レシーブ」のような好守で処理した小久保は、珍しくガッツポーズで「ファインプレーやったろ? 」と喜んだ。大げさすぎるように映るプレーは、実は交流戦の優勝を決めた場面でもあった。
「もちろんうれしいからやるんやで。でもああいう大事な場面って、大げさにしたら周りの受け止め方も違うやんか」
交流戦Vの瞬間は二ゴロ。一塁で送球を受けた小久保は、派手に両手を突き上げながらマウンドに向かった。ペナントレース終盤の独特の緊張感を熟知するベテランが、あえて見せる「パフォーマンス」。その裏には小久保なりの読みもある。
山本から放った初回の先制打も含め、苦手の左腕から2安打2打点。7月22日の対戦で、好機にあえて左腕をぶつけてきたオリックスを返り討ちにした。「流れが停滞していたところでバンと打ったね」。王監督も大絶賛した4番の働きだ。
100試合を終えて貯金4は、2002年以来の低水準。とはいえ、大混戦の今季はまだまだチャンスがある。「昨日、今日といい試合ができているからね。乗っていきましょう」。8月のスタートは2試合連続の逆転勝ち。世間の注目が北京に集まっている間も、粘っこく首位西武を追い続ける。