竜・荒木にバント!五輪組“ピリピリ”祭り
(マツダオールスター第1戦、全パ5x−4全セ、全パ1勝、7月31日、京セラドーム大阪)ただの“お祭り”ではなかった。例年とは違うピリピリとした雰囲気もまた、夢舞台にあった。五輪用の守備シフトにスクランブル陣形、接戦でのバント…。北京五輪日本代表24選手中、19人が出場したオールスターはセ、パ両軍ベンチの協力を得て“日の丸モード”が随所に見られた。五輪代表は1日の第2戦(横浜)終了後、都内の直前合宿宿舎に集合する。
お祭りムードの京セラドームにどよめきが起きたのは、選手交代のあった六回だった。
〔1〕五輪シフト 全パが梨田監督の予告通り、二塁・西岡、三塁・中島、遊撃・川崎の「五輪シフト」を敷いた。初連係ながら2つの併殺を完成。ところが、中島は七回二死三塁で、内川の三ゴロを一塁悪送球(記録は内野安打)。急造サードの難しさを露呈した。
ただ、このシフトに刺激を受けたのはむしろ、三塁が本業の全セ・村田だった。「自分はサードしか守れない。だから丁寧に、確実な守備をやらないといけない」。いつもなら片手で処理する飛球も両手で捕球。日本代表への相乗効果になった。
〔2〕左翼のG.G.佐藤 今季、西武では左翼での出場はなかった。五輪アジア予選で青木&稲葉の右中間コンビが不動だったことを考えれば、ほぼ確実なコンバート。守備機会は無難にこなした。
〔3〕荒木がバント 全セ1点リードの八回無死一塁で、ベンチの落合コーチが荒木にバントを指示した。「ここ(球宴)でもやるの? と思った」という荒木は失敗(投ゴロ)を反省。落合コーチは「どうせ北京にいったって、バントか代走なんだろ。今からやっとけばいい。アイツは世界ナンバーワンのセカンド。オレならスタメンだけど、使う人は別だから」とオレ流の“毒”も込めつつ、五輪への協力姿勢を表した。
「川崎の(三回の)走塁ミスと、中島の送球ミスはアカンですね。日の丸つけたら、ああいうことはないでしょう」
主将の宮本は、ピシャリと言った。笑顔はない。お祭りの雰囲気はなかった。その宮本も一塁守備についた。八回途中から、全セが1点を守りきるための措置だったが、同じく日本代表の新井のミットを借りてスクランブルを体感した。祭りの後に控える大一番。戦いは、もう始まっている。